
テンカラってご存じでしょうか? ではテンカラが近年、米国で密かに注目を集めていることは?
テンカラは日本各地の川で古くから行われていた毛鉤による釣法。和式フライフィッシングという言い方もできるかも知れませんが、大きな違いとして、リールを使わない、ということが挙げられます。主要なタックル(道具)は竿と糸と毛鉤だけ、という究極的にシンプルな釣法なのです。
そんなテンカラで使う振り出し式の小継竿が、ウルトラライトハイキングの震源地的コミュニティサイトBackpacking Lightの年間Staff Picksに2012年、2013年と連続して選ばれるなど、密かに米国でファンを増やしつつあるようなのです。
米国におけるテンカラ・アングラー(釣り師)の拠点になっているのはTenkara USAというサイト。テンカラに関する情報提供からオリジナルブランドのテンカラ・ギアの開発販売まで行っていて、Facebookのいいね数はgearedの10倍ぐらいあります。。
でも、今回取り上げるのはそのTenkara USAの製品ではなく、米国テンカラ・カルチャーの中から出てきたもうひとつのブランドです。
2013年秋にKickstarterのキャンペーンで目標額の30倍にあたる9万2000ドルを集めたTenkara Rod Co.がそれ。
彼らの製品は、ご覧の通りのシンプルな(つまり普通の)振り出し式のテンカラ竿ですが、カラーリングやケースのデザイン、ロゴマークなどはとても現代的でスタイリッシュ。おそらくはウルトラライト以降のアウトドアカルチャーの洗練を受けた人たちなのだと想像します。そして、その思想的なコンテクストの上で、究極的にシンプルで、故に超軽量でパッカブルなテンカラというスタイルにインスパイアされた人たちなのではないかと想像します。
Tenkara Rod Co.のテンカラ竿は現在2種類――
ひとつはTHE TETONというモデル。

本調子のTHE TETON。
長さ12フィート(360cm)、9本継、仕舞寸法51cm、重さ91g、アクションは6:4(本調子)です。
もうひとつはTHE SAWTOOTHという名前。

THE SAWTOOTHは胴調子。
こちらも長さ12フィート(360cm)、9本継、仕舞寸法51cm、重さ91gとここまでは全く同じ。アクションが5:5(胴調子)なことだけが仕様上の違いです。
どちらのモデルにも、ラインとラインスプール(糸巻き)、3本の毛鉤をバンドルしたセットが用意されていて、それだけあれば、とりあえずテンカラ・デビューができるようになっています。価格もいい感じ。
西洋式のフライ・フィッシングにデビューするよりも、じつはハードルが低いのでは?
ちなみに、もちろん日本のメーカーからも、リーズナブルなテンカラ入門セットが発売されています。
- 製品名1
- THE TETON
- 製品名2
- THE SAWTOOTH
- メーカー
- Tenkara Rod Co.
- 価格(竿単品)
- $129
- 価格(セット)
- $159