
わずか21gの携帯自転車タイヤポンプ(空気入れ)で話題になったiPUMPに新しいモデルが登場しました。iPUMP TWISTは、先行モデルのiPUMP MICROに折り畳み式の持ちやすいハンドルを追加することで、手の力をかけやすくして、より楽に、より高圧まで空気を入れられるように改良されています。この変更によって残念ながら「20%も」重量が増加してしまいましたが、絶対値で言うと「たった4g」ですから、感覚的にはほとんど違いがありません。
このハンドルが追加された効果で、メーカーによれば120psi(約8バール)かそれ以上の空気圧まで入れることができようになったとのことで、ここまで入るなら一般的なロードバイクのタイヤにはほとんど対応可能のはず。でも、こんなにフワフワに軽いポンプでほんとに高圧の空気が入れられるのでしょうか?
700x23cのトレーニング用クリンチャータイヤで、ちょっとだけ試してみました。ちなみにテスターは中年で、男性ですが小柄やせ形で非力です。

25.6g。小数点以下は個体差のレベルと言っていいだろう。
手にすると、わかっていても軽さに驚きます。実測値で25.6g。シリンダーのシェルもピストンを押すシャフトもカーボンファイバーが使われていて、それ以外の金属部分は(たぶん)アルミニウム。黄色いホースとハンドルは合成樹脂。精度の高さが感じられ、安っぽさがありません。デザインの完成度の高さから言うとiPUMP MICROの方が上でしょうけど、iPUMP TWISTも持っていることの喜びがあります。
小口径で短いポンプはいずれもそうですが、1回のポンピングで入る空気量は構造的に限界があるので、うんざりするぐらいの回数ポンピングしないといけないのはiPUMP TWISTでも同様。ただ、小さいとはいえハンドルがあることと、ホースを介していること、バルブとはねじ式でしっかり繋がっていることなどから、このサイズにしてはポンピングしやすい方だと思いました。

ハンドルがあることで力を入れやすい。
もうこれ以上ピストンが堅くて押し込めないという個人的な限界まで入れて、何バール入ったかを見ることにしました。

そろそろいいだろうと思ったが、5bar未満だった。
最初にもう無理。。と思ったところで空気圧計で測ってみたところ、この時点で5バール未満。
仕方ないので、無理を押してさらにもう少しポンピング。疲れてきたこともあってもうホント無理..と思ったところで測ったところ、5.6バールでした。8バールまではまだけっこうな道のりがありそうでした。

ホント無理と思ったが、6bar弱だった。
先にも書いたようにテスターが非力で根性もないという個人的な理由もあるとは思います(しかも左肩を少し痛めている状態でした)。でも同じくらい非力なユーザーにとっては、同じように8バールまで入れるのはそれなりの大変さがありそうです。使い方のコツを会得すると少し違ってくるとは思われます。
とはいえ非力でも5.6バール入るのです。これだけあれば、(判断は人によって、あるいは目的によって分かれるでしょうけど)パンクからのリカバリーとしては実用的と言えるのではないでしょうか。
(ひとつ気になったのは、折り畳み式のハンドルの側は手が痛くないのですが、逆側は持ち方によっては手のひらが痛いこと。グローブをした方がいいかも知れません)
というわけで、テスターは8バールは入れられませんでしたが、サイズと圧倒的な軽量性を考えると、iPUMP TWISTは携帯ポンプとしてやはり魅力的だと思います。
昨今はパンク時の備えとしてはCO2のボンベがポピュラーになってきましたが、それでもポンプの存在意義は依然あります。ロングライドでエアを追加したり、路面状態に合わせて空気圧を下げたり上げたりすることもあります。自転車通勤の人がいざというときのためにカバンに入れっぱなしにするという使い方も25gならではでしょう。
- 製品名
- iPUMP TWIST
- メーカー
- iPUMP
- 価格
- ¥8,000(税別)
- 購入
- iPUMP オンラインストア