
いま履いているスニーカー、そのデザインについて、あなたは心から満足していると言えますか?
自信を持ってイエスと答える人もいれば、そこまでじゃないなあと首をかしげる人も少なくないでしょう。
でもきっと、そのスニーカーを買ったとき――靴屋やセレクトショップで初めて出会ったときは、誰しも恋に落ちるかのごとく胸を躍らせ、購入後、これから始まる共同生活にドキドキしていたはずです。しかしだんだんと馴染んでいくにつれて、かつてのときめきは影を潜め、街で見つけた別のスニーカーにうつつを抜かし始めていたりします。
つまり何が言いたいかというと、私たちはどこか飽きっぽい性質を持っていて、愛情はときに長続きしたりしなかったりする、ということです。
ShiftWear は、そんな浮気症な?私たちのニーズに答えてくれるスニーカーです。一見、何の変哲もないシンプルなスニーカーのように見えますが、実はとんでもなく大きな仕掛けが隠されています。
お分かりでしょうか。この ShiftWear はアッパー部分に電子ペーパーを内蔵しており、専用のスマートフォンアプリから自由にデザインを変更できるようになっています。Bluetoothを通してその日の気分にあったデザインを送信すれば、毎日違うデザインのスニーカーに仕立てあげることが可能です。静止画だけでなくアニメーションにも対応しているため、工夫次第で様々な表現を身にまとうことができます。
感度が高い人なら、Sony の First Flight プロジェクトとして始まった FES WATCH や、Kickstarter で大きな成功を収め、先日公式ストアをオープンした EYECATCHER を思い浮かべたことでしょう。電子ペーパー技術の援用により、デザインの拡張を実現可能にするこれらのウェアラブルデバイスは、新たなカスタムオーダー・ファッションの潮流といえるのかもしれません。
もちろん、デザイン重視のスニーカーとはいえ、ある程度の機能性は欲しいところ。
ShiftWear は防水性が高く丸洗いも可能で、ソール部分の素材には自動車のブレーキなどにも使われるケブラー繊維を取り入れています。このあたり、単なるトンデモアイテムではなく、きちんと実用に配慮した設計であることが伺えます。
電子ペーパー自体、液晶と比べ消費電力の面で優位なこともあり、公式には最大30日間バッテリーを充電する必要がないと発表されています。さらに「歩くことで充電される」という不思議機能も搭載されているようで、果たしてどれほどの実力か不明ではありますが、少なくとも毎日ケーブルに繋いでおく必要はなさそうです。
発表されている計画通り、使用するデザインをオフィシャルストアから入手/販売できるようになれば、腕に覚えのある方にとって新たなビジネスチャンネルの発掘に繋がるかも知れません。150ドルからプレオーダーを受付中なので、気分屋なカスタム派の方はぜひ手にしてみてはいかがでしょうか。