
ボトルと少量の食事、エイドキットを持ち、数時間だけ山に入るシチュエーションではハンドボトルを愛用している人も多いでしょう。
一度使うとそのシンプルさから手放せなくなるハンドボトル。このアイテムを有名にしたブランドとしては、amphipodやNATHAN、そして Ultimate Directionなどがあり、現在も様々な容量、形状のモデルが各社から発売されています。今回はultraspireがこの春に発売したIso Versaを紹介します。僕としては「走るシチュエーション以外でも使えそうな魅力的なハンドボトルがようやく出たな」と思ったアイテムです。
※編集部注: 本稿は千代田高史さんの談話をもとに、編集部が文章化しています。
ベルト部分に手を通して親指などに引っ掛け、ボトルを手のひら側に固定するハンドボトルには、「手を離してもボトルが落ちない」「スピーディーに水分補給ができる」こと以上に、「何も背負わないで軽やかに山を走れる」というというメリットがあります。ただ、障害物を越えたり、岩場のセクションを攀じったりするさまざまな山のシチュエーションを考えると、手のひらが常に塞がるのは少し使いづらさを感じてしまいます。
その点、このIso Versaは手の甲の側にもボトルを固定できるのが新しさ。ベルト部分にはさまざまな方向から手を入れることができるので、手のひらの側でも複数パターンの持ち方が可能です。ふだんは手のひら側に固定しておいて、岩場に来たら手の甲側に付け替えて……みたいな使い方ができるわけです。
胸部分にボトルを装着できるベスト型ザックも使いやすくはありますが、これからの暑くなる季節に山を走るとき、「ハンドボトルとミニマルなウエストベルト」という選択肢は、やはり背中が圧倒的に蒸れないので魅力的です。さらに手の動きも自由にすることができれば、もっと色々な山に軽々とトライすることができて、山を思いっきり楽しめるのではないでしょうか?
ハイキング、登山方面の人間である僕がこのアイテムを推すのは、自由に山を楽しめるきっかけを与えてくれるから。ファストパッキングのようなトレイルランニングや、登山の要素をミックスさせて思いっきり山を楽しむなら、「テン場から少し離れた水場を探しに行く時はハンドボトルでランしながら」とか、「山頂アタックはハンドボトルとサコッシュで」など、今までと違うスタイルを提案できます。
このIso Versaは、トレイルランナー、ハイカー問わず使ってみてもらいたい一品。山の楽しみ方は一つじゃないし、もっと自由でいいはず。実際に水分補給はスピーディーで快適だし、手の甲側に付ければトレッキングポールを持つこともできる。容量は500mlちょっとなので、すぐ飲める量だけここに入れておいて、アクティブなスピードハイクをする場合にもぴったりだと思います。
- 製品名
- Iso Versa
- メーカー
- ultraspire
- 価格
- ¥4,300(税別)