
胸元のポケットからフラスコをスッと出し、ウイスキーをクイッと飲む……。そんな山の男らしい仕草には、誰もが憧れると思います。しかし肝心のフラスコ、スキットルに、これまであまり良いものがありませんでした。まず、ステンレス素材のものはちょっと重たい。チタン製のものは価格や品質、デザインなどを総合して「これ!」というものが見当たりませんでした。
そんな中で、最近になって多くの人にオススメしたいチタンスキットルが2つ登場しました。2015年は「かっこいいチタンのフラスコ元年」になるかも知れません。「ハンモックブームと並んで静かなブームになるのでは?」と僕は密かに思っています。

漏斗が付属しているのもありがたい。
まずひとつ目はVARGOのTITUNIUM Funnel Flask。チタン製のストーブやクッカーなどを作っているメーカーでOEM品に逃げずにオリジナルなデザインのシンプルで美しい形状に仕上げる姿勢が魅力的です。容量は少し多めの240ml。重量は105g。ウイスキーをガンガンいける人には、このくらいの容量がほしいところですよね?
僕の場合はすぐに酔っ払ってしまうし、冬はあまり長期の山行はしないのであまり容量はいりません。そんな人におすすめなのはToaks OutdoorのTitanium Wine Flaskという製品。こちらは円形の少し可愛らしいデザインで、100mlと150mlの2種類。それぞれ42g、56gと非常に軽いのも魅力です。僕は100mlの方を愛用しています。

手のひらに収まるかわいいサイズ感。
軽さにこだわるウルトラライトハイカーとしては、ウイスキーは「少ない量で手っ取り早く酔っぱらえる」という点でも魅力的です。「軽さにこだわるならペットボトルの方がいいんじゃないの?」みたいな意見もあると思いますが、山の中で非日常を楽しむには、やっぱり雰囲気も大事なんじゃないかな……と個人的に思います。

美しいフィニッシュ。1枚のチタンで作られているとか。
日本人のハイカーは、ジップロックやペットボトルを愛用したりと、どこか「ウルトラライト=貧乏っぽくあるべき」みたいな雰囲気を感じることが多々ありますが、僕が出会ってきた海外のハイカーはちょっと雰囲気が違いました。「ペットボトルは有害物質が溶け出すから使わないほうがいいよ」といったように、また違う意識からBPAフリーのボトルを使ったり、フラスコを使っていたりする人がいる印象です。
何よりペットボトルでお酒を飲んでも、やっぱり雰囲気が出ないので、気分的にも美味しく感じないですからね。「山では何を食べても何を飲んでも美味しい」と言う人もいますが、やっぱり雰囲気が悪ければ美味しさは半減するんじゃない?と僕は思います。
ウイスキー自体が奥の深いお酒ですし、100mlちょっとの特別な一杯があるだけで、登山の楽しみも増えるでしょう。「酔って血管が開くと暖かくなるとか言うけど、結局は体温が外に出て寒くなるよね?」みたいな話はとりあえず置いておいて、山の中でも時には酒に酔い、道具に酔い、自分に酔って、非日常を楽しむのもまた一興なのではないでしょうか。
- 製品名1
- TITUNIUM Funnel Flask
- メーカー1
- VARGO
- 価格1
- ¥11,000(税別)
- 製品名2
- Titanium Wine Flask
- メーカー2
- Toaks Outdoor
- 価格2
- 100ml ¥6,000(税別) / 150ml ¥8,000(税別)
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- Moonlight Gearほか